日経新聞より、
リース会社などが新たな太陽光ビジネスに動き始めました。２０１２年度に始まった政府の太陽光の買い取り制度では価格下落が続き、新たにパネルを設置するだけでは、利益が出にくくなっているようです。各社は過去に政府が買い取り対象として認めた既存設備を買い取るなどして、利益の確保を目指しています。
三菱ＵＦＪリースの子会社、ＭＵＬエナジーインベストメントは今夏にも、ほかの事業者から太陽光発電事業を買収する数百億円程度のファンドを設立します。資金は銀行など機関投資家から募り、政府が過去に買い取りの対象と認めた設備を買収して運営します。
過去の設備は保守点検などに手間がかかることから事業者が嫌気して手放すケースが増えています。いわば「中古市場」を使って事業を買い取ろうとしています。
三菱総合研究所も三菱ＵＦＪモルガン・スタンレー証券と組んで５００億円規模のファンドを近く設立する予定です。保守点検をする電力大手傘下の工事会社などと連携すれば利益が出せるとみているようです。
近年、買い取り制度を前提とした太陽光事業は有望な投資対象として広く注目されてきました。太陽光による売電の収入が株式や債券と比べて安定的に高い利回りが期待できたからです。
しかし、政府は増え続ける国民負担の抑制に向け、企業向け太陽光の買い取り価格を２０１２年度の１ｋWhあたり４０円から２０１９年度に大口向け電気料金と同じ１７～１８円程度に下げる見通しです。家庭向けも２０１２年度の４２円から２０１９年度に２４円程度に値下げします。
ただ過去に買い取り対象として認められた設備では、政府は基本的に同じ価格で電気を買い続けます。各社は過去に高めの買い取り価格が認められた設備の運営を引き継げば、安定した利益を確保できるとみています。
買い取り制度からの脱却を念頭に置いた動きも出てきた。オリックスがＮＥＣなどと設立した「ＯＮＥエネルギー」は昨年、家庭の屋根などに設置する太陽光パネルと、電気を一時的にためることができる小型の蓄電池をセットで貸し出すサービスを始めました。今はタマホームと組んで事業展開しているが、今後は提携先を増やす計画です。
電気を電力会社に売るのではなく、自家発電に活用することで電気料金を引き下げる狙いがあります。太陽光の買い取り価格が一段と下落しても影響を受けないようにすることで、事業の安定化を計画しています。
太陽光発電電力の買取価格が今後下落していくようです。特に一般家庭では太陽光発電システムを設置して売電するなり、光熱費が下がるなどメリットがないとなかなか導入できないと思います。
これからの課題は、
①設置費用の低減。（現在、かなり安くなっていますが）
②蓄電技術の開発（九州電力はやっているようです）
③発電効率の向上
今後の動向に注目いたします。
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