東京商品取引所、電力先物の上場へ実験 16日にも開始か

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日経新聞より、

東京商品取引所は三井物産、東北電力など十数社と電力先物市場の実証実験を16日にも始めます。電力小売り全面自由化で卸売市場での電力取引が盛んになると、価格変動を避けるニーズも高まると判断したためです。実験を通じて企業の要望を探り、2016年度中の電力先物上場を目指しています。

実験には2社をはじめ、丸紅子会社の丸紅新電力(東京・千代田)など家庭に電力を供給する新電力が加わります。1年物、四半期物、1カ月物、1日物と様々な期間の取引に対応するシステムを使い、模擬取引を通じて実用性を確かめます。

先物市場を使うと企業は将来の取引価格を早めに確定できます。例えば3カ月後に必要な電力を1キロワット時12円で買う先物契約を結んでおけば、決済時の相場が14円になっていても2円のコスト増を避けられます。模擬取引は参加する企業に先物のノウハウを蓄積してもらう狙いもあります。

同取引所は現物取引の導入も視野に入れています。自由化で先行する欧州は電力先物の上場後に現物取引も活発になりました。現物と先物の市場を一体的に運営した方が利便性が高まるとみています。

家庭向け電力小売りは4月に完全自由化されました。小売業者間の競争を促すには、電力の円滑な取引が重要となります。現在、現物市場の日本卸電力取引所が電力取引を手掛けているが、将来の価格変動リスクを回避する手段がないと事業見通しが立てにくく、電力会社などから先物市場の創設を求める声が出ていました。

東京商品取引所は実験の開始で電力先物の上場準備を本格化します。すでに上場している原油や貴金属に加え、発電用燃料の石炭や液化天然ガス(LNG)の新規上場も視野に入れ、エネルギーを軸とした商品総合市場の実現を目指します。

企業にとって将来のリスクを減らす手段としてはいい試みだと思います。しかし、投機的にならないように仕組みを考えなければなりません。原油先物が一時1バレル100ドル以上になったように。

実験なので、実施するのは大いに賛成です。どうなるでしょうか。

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