「電力自由化」スタートは1995年。電力自由化の経緯と歴史

はみだし日記

今年4月からスタートする、一般家庭への電気小売販売。

「電力自由化」が、開始される経緯と歴史を調べてみました。

電気1

電力自由化までの歴史

1993 年(平成 5 年)8 月 電気事業制度改革 開始

電力自由化のスタートとなる「電気事業制度改革」は、1993年8月に開始されました。

当時の総務庁が通商産業省に対し行った、勧告が契機となったとのことです。

この勧告とは、エネルギーに関する行政監察に基 づいて実施されたもので、エネルギーの規制緩和が提言され、電力会社以外の電力を積極的に活用できる措置を講じるように指摘された内容でした。

1995 年(平成 7 年)4 月 電力自由化

上記の勧告を受けて、電気事業審議会での審議が始まり、その結果、電力自由化が実施されたのが1995年4月でした。

(1)電力の参入規制撤廃で新規参入が可能に

参入規制が原則撤廃さ れ、電気を電力会社に売るための新規参入が可能になり、電力の入札制度が導入されることに。これにより、独立系発電事業者(IPP:Independent Power Producer)が登場しました。

(2)特定電気事業の創設

特定電気事業が創設されました。特 定電気事業者とは、限定された地域で、需要に応じて電力を小売する小規模な電力会社。供給開始には、経済産業大臣の許可が必要で、信頼性の高い事業者であることが必須でした。 現在、東京都の六本木六丁目の新規開発地域や長野県諏訪市など全国 5 ヶ所で特定電気事業が行われている。

2000 年(平成 12 年) 2,000kW 以上、受電条件 20,000V 以上の小売自由化

(1)2,000kW 以上、受電条件 20,000V 以上の大口需要家の小売自由化

2000 年(平成 12 年)4 月から2,000kW 以上、受電条件 20,000V 以上の大口需要家への電力供給が自由化されました。

これにより、日本の全販売電力量の約 26%が自由化対象範囲と。また、発電した電気を 電力会社の送電網を使って、ユーザーに電力を小売する特定規模電気事業者(PPS事業者:Power Producer & Supplier)が登場しました。

(2)料金引き下げは、届出制に

電気料金の改定が、行政の認可から、届出することで実施できるようになりました。

2004 年(平成 16 年) 500kW 以上の小売自由化

自由化の対象範囲が 500kW 以上(受電条件 6,000V 以上)にまで拡大され、全販売電力量の約 40%が自由化対象範囲となりました。

2005 年(平成 17 年) 50kW 以上の小売自由化

(1)50kW 以上に小売自由化拡大

自由化の対象範囲が 50kW 以上(受電条件 6,000V 以上)にまで拡大され、全販売電力量の約 64%が自由化対象範囲となりました。

(2)振替供給料金の廃止

PPS事業者(特定規模電気事業者)に対して、電力会社をまたぐ送電に課金されていた振替供給料金が廃止されました。

(3)卸電力取引市場スタート

電力会社、PPS 事業者、発電事業者を対象とした卸電力取引市場スタートしました。これ により電力供給力が不足した場合等に、他の事業 者から電力を調達することが可能となりました。

2007 年(平成 19 年)4 月 全面自由化へ

一般家庭も含め、電力自由化対象範囲が100%に。

いよいよ、電力自由化により、私たち一般ユーザーも、電力会社を選べるようになります。

 

4月から「電力会社が選べます」と唐突に言い放たれたような感じがしていましたが、電力自由化は21年前から始まっていたのですね。

選択肢があるというのは、いいことですが、登録されてる、小売電気事業者は本日現在169社。選択肢が多すぎて選びきれない感があります。

これから、電気会社の選び方をチェックしたいと思います。

 

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